このきなんのききになる本

迷宮課事件簿 1 (ハヤカワ・ミステリ文庫 48-1)

迷宮課事件簿 1 (ハヤカワ・ミステリ文庫 48-1)

「ホッグ連続殺人」を店に持ってくるのを忘れて、いつにも増してやる気がなかった日曜日。
本を棚に入れててタイトルが気になって読みはじめてしまいました。
原題は「THE DEPARTMENT OF DEAD ENDS」。邦題は「どん詰まり課」です。うそですごめんなさい。
迷宮入りした事件の証拠や調書が最後に放り込まれる部署。「DEAD END」。つまり迷宮入り事件を扱う「迷宮課」。
ぼかあ、てっきりロールプレイングゲームとかの舞台になる「迷宮」かと思いましたよ。HAHAHAHA!
さすがに映画の「迷宮物語」は思い出しませんでしたが。


ロンドン警視庁の栄光ある「迷宮課」が迷宮入りした事件をカンと偶然と誤解と思い違いみたいなので迷宮入りした事件を解決していく短編集。
物語は淡々と進んでいくのですが、犯人が築き上げた完全犯罪のトリックがあっけなく崩される様は痛快、というよりも犯人に同情を覚えるというか。英国人が好きそうな「黒い笑い」風推理小説
本格推理を読み続けた時の箸休め、疲れた時、むしゃくしゃしたことがあるとき、人生に疑問をもったとき、心が病んでいるときに読むといいかもしれません。