積毒

夏風邪でもスーパー源氏にデータ登録する仕事があろうとも、まして組合の原稿締め切りが有ろうとも、名作を眼前にして何ぞ読まん手が有らん哉?


というわけで今日も本を読んでる俺です。


今日は昼過ぎに起きて古書会館へ昨日の本の引き取り。
道すがら読みはじめたのが横溝正史「獄門島」(別冊幻影城75年9月号より)。
横溝先生の文章はアタシの読むリズムと合うのか、体調が悪くても一気に読んで半日で読了。
これで体調が良くて電車旅にでれればもっと何冊も読めるだろうに....すみません、仕事します。


金田一耕助が復員の途上に死んだ戦友の頼みを聞いてやってきた瀬戸内海の獄門島
「俺がかえってやらないと、3人の妹が殺される」
という言葉とともに。
そして惨劇がはじまる...


中島河太郎金田一耕助の事件簿」(幻影城75年5月増刊「横溝正史の世界」)では「百日紅の下にて」(S21年9月はじめ)、「車井戸はなぜ軋る」(S21年9月2日)につぐ事件になってますが、終戦して復員後の事件ですね。
終戦から1年という時間に南方との距離と復員の困難さを感じられるかもしれません。


「獄門島」とというと市川崑監督の映画が有名ですが、原作とちょっとちがった結末だったりしますね。
ポスターはどのへんが金田一なんだか、原作にこんなとこあったかよ?、というようなよくわからないポスターですが...
店の入り口に貼ってますので気になる方はおいでませ。


途中で犯人がだれかわかると思うのですが、実はそれはわかったつもりで、意外な結末とフシ線に驚くいい作品です。