本のすゝめ

「おすすめの本はある?」と聞かれると、毎度ながら悩んでしまう。
ミステリというジャンルはとにかく広く深く多種多様なのはいまさらいうわけでもなく。
店の中にあるたった2000冊余の中からでも初対面の方へ1冊2冊、おすすめの本を選ぶというのは難しい仕事です。
すすめてから、もっと良い本があったのではないか、選んだ本がお客さんにあわないんじゃないか、などとあれこれ考えてしまうのです。
すみません、もっと勉強します。


「棚を見て目があった本がおすすめ」などと、いつも言ってみたりするけれど、別にいい加減なことをいってるつもりじゃないと思ってるのですよ。
背表紙に書かれたタイトルだったり著者名だったり、ココロのどこかにひっかかりがあるわけでして。
だから見たことのない、知らない本でも、どこかその単語....例えばマイケル・ボンドくまのパディントンを読んだ記憶だったり。


あるいは古本との出会いは一期一会、袖ふれあうも他生の縁、ここであったが百年目、江戸の敵を長崎で、などと申しますし、目があったのも何かの縁として読んでみるのもまた一興。
知らない作者の、聞いたこともない本でも、そんな糸口から読んだことのないジャンルに挑戦してみるのも面白いんじゃないかと思うのです。


古本屋まわりで何が楽しいって、知らない本や見たことのない、聞いたことのない本を「発見」することがそのひとつじゃないかな、と思うのですよ。
たまにはタイトル買い、ジャケ買いで本を読んでみませんか?




バカなこと言ってないで在庫増やさなきゃ....