店の名前は「そら屋六進堂(ロクジンドウ)」。
そうつけることにずっとしていた。

いつのころからか、僕はそらばかりみていた。
北関東の霞んだ白い青空をみながら、毎日仕事に通っていた。
たまにあるかどうかの連休で、僕は海沿いの澄んだ青空を探しにいっていた。

百鬼園先生のように、なんのようもないけれど旅に出ていた。そう思っていた。
今にして思えば、僕は青い空を探して「旅の空」にでていたのかもしれない。
だから店の名前は「そら屋」。そうきめた。

もうひとつ「そら屋」には意味があるのだが、これはまた別の機会があれば....