Ken-ichi_Y2007-03-25

中央線沿いの古書店のレベルの高さはいまさら語るまでもないでしょう。
私の好きなお店は吉祥寺のバサラブックスさん。西荻にわとり文庫さんも好きだし、あの界隈はレベルの高いお店が多くて私のような無知な新参者にはなかなか敷居が高いのですが、好きな街なのでそこでお店をやってみたいものです。

さて店を探して三千里な私ですが、ひとつ狙っていた貸店舗がありました。吉祥寺のTrick+Trapさん跡です。
日本唯一だったミステリ専門店でしたが、惜しまれつつ去る2月に閉店。居抜きの貸店舗として借主を募集してらしたので先月に申し込むつもりでしたが、私の退社がいつになるか確定しないので申し込みできず。ようやく退社日が決まったので申し込むつもりでいってきたのですが、すでに先客様が交渉中。わたしはその方が借りない場合の次点です。
なのでまた店ができそうな場所をさがさないといけません。

ところでTrick+Trapさんが閉店されてしまった為、日本にはミステリ専門店がなくなってしまったようです。
それを知ったとき、驚きもし、日本の書店業界に落胆もしたものです。
私のお店ではミステリを中心に据えていくつもりなのですが、はてさてどうなりますことか。

まだ営業されていた去る12月に一度だけ行く事ができました。そのとき買ったのは坂木司さんの「青空の卵」文庫版。著者サイン入りです。カバーをかけていただいたら「いしいひさいち」さんのホームズでした。
このころはすでに営業時間が不安定になっていたようで、私が訪れた当日も予定の営業時間を大幅に遅れて開店となりました。
それでも熱心なミステリファンのお客様がおおく来店されて、嬉しそうに棚をみてらしたのをいまでも覚えています。
そして楽しそうに談笑される温厚な紳士。それがミステリ界の重鎮・戸川安宜さんでした。

このあとに入るお店さんはどんなお店を創っていかれるのでしょうか。
お客様とお店が幸せな関係をつくれる。そんなお店になっていただきたいものです。